かごしまんまだより

平成26年1月24日(金) かごしまんまだより(私たちを理解してくれる生産者を私たちも理解しよう)

この度はご注文いただき、ありがとうございます。商品は無事に届きましたでしょうか。

年明けから、ヤマト運輸さんのクール便の温度管理ミスによる野菜や食材の凍結事故が多く発生しております。

送料をかけて決して安くはない食材をわざわざ鹿児島からお取り寄せして冷蔵庫を空っぽにして、どんな思いでかごしまんまからの商品到着を待っているか、それを思うと商品の凍結はとてもとても胸が痛む思いです。

かごしまんまからも担当のヤマト運輸肝属支店の方にその都度報告していますが、やはりエンドユーザーであるお客様一人一人のお声は強いです。ご迷惑とお時間を取らせてしまい誠に恐縮ではございますが、届いた商品に凍結が疑われる際は、業務改善のためにもヤマト運輸さんにもご連絡いただけますようお願い申し上げます。

さて311以降、「安全な野菜や食材を食べていこう」と決意された方は多いと思います。

ところが、それまでの私達はスーパーに行けば全国色々な産地から季節感なくあらゆる野菜や食材が手に入りました。

そしてそれらはとても清潔そうで、大きさや色形、虫食いの有無、見た目・・・など細かい規格に合致したものしか消費者の目には触れられないものでした。

しかし同じ条件同じ時期同じ畑に栽培したとしても野菜は全て同じ大きさで育つわけでなく、曲がったり太かったり大きくなってしまったり逆に小さくて育たなかったり虫に食われたり、太陽からの位置で様々に色が違ったりします。

二股や角が出ているなど個性的な形のものもたくさんあります。

でも色形が違ってもどれもおいしいですし悪いものではありません。

手作りの加工品もそうです。

同じ製法でも微妙に色が違ったりラベルの印刷の濃淡が違ったり色々あります。

しかしながらそれら規格外は全て市場では買い取ってもらえず、ほとんど廃棄処分です。

それを見越して食材の価格はついている、という考え方が浮かびます。

しかし、ではスーパーで見るような価格にするために農家はどうするのかといいますと「なるべく規格に合致した野菜を効率よくつくろう」という発想になります。すると農薬や化学肥料を多用するようになります。

食材の生産者も同様で、食品添加物を多用し、腐敗しなくなって安くて作業効率も良くて手間がかからないほうにシフトしていくほうがクレームも少なくお金になります。

特に農作業は重労働で過酷なのに天候などですぐ被害が受けやすいのです。

消費者の安全や健康よりも生産者がだんだん「効率化」の方へ考えがシフトしていってくるのは家族を養って生きていくために当然の流れです。

どんなに安全や健康への理念が高くても売れなくては継続できないのです。

ですからかごしまんまでは生産者に相談しながら、また実際に試食しながら「大丈夫」と判断したものは見た目が悪くても買い取り、お客様へお出ししています。

そうすることで生産者の理念と生計を守れます。

私達はただお金を払えばいいわけではなく、生産者への協力があってこそ、生産者からも協力や理解が得られる。

そのお互いへの協力や理解・信頼こそが、市場主義・価格競争の社会の中で少数派の私達が安全や健康を確保していく道であると思います。

特に放射能防御に関する考え方はなかなか理解してもらえない世の中です。

お互いの理解や信頼が深まってそれから動けることがたくさんあるはずです。

そのために生産者と消費者とのパイプ役をかごしまんまが真摯にやらせて頂ければと思います。

共に頑張っていきましょう。

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