かごしまんまだより

平成28年3月25日 【ひとりぼっちを楽しむ】

【ひとりぼっちを楽しむ】


家庭菜園と手作りと生活クラブ生協が大好きな母の影響を受け、ずっと添加物や農薬、遺伝子組み換え(GM)をなるべく避けた食生活を千葉でずっとしてきました。


そして東日本大震災・福島原発事故が起きてしまいました。
添加物と農薬とGMに加え、新たに放射能が『避けるリスト』に加わり、生活は激変しました。


食生活、というのは生活の根源なわけで、友達との何気ない会話にも常に出てきます。
お茶会のお菓子や飲み物、どこかへ出かけて買ってきてくれたお土産、家庭菜園で作った野菜のおすそわけ、学校行事、飲み会、食事会での買い出し、おでかけ・・・。
その一つ一つの温度差になんかもう自分は周囲と同じ世界を生きている気がしなくなっていきました。

まるでパラレルワールド。
まるでマトリックスの世界を生きているような感じです。

鹿児島へ来てからも、うっかり子供会の行事に参加してみたら、出てくるジュースやビールのメーカーや産地にクラクラし、食事やお菓子のジャンクフードさ加減にあらためて絶望しました。
自分の子供からは「これ飲んでいいの?」「あれ食べていいの?」と聞かれ、それを聞いた周囲の大人や子供からは「あらどうして食べちゃいけないの?アレルギー?」と聞かれ、私がちょっと事情説明し始めると周囲の顔がみるみる曇りだす・・・。


もう『あの人は変な人』の烙印確定ですよ。
トホホ・・・。


「ああ鹿児島でも気を抜いてこういう会合に出ちゃいけなかった」と後悔。

311以降、周囲の人とどういうふうに距離感を持ったらいいのか本当にわからなくなりましたので、むしろ意識して学校行事やご近所や地域の行事には最低限の参加しかしないようになりました。

「ひとりでもいいのだ。周囲を気にせずひとりを楽しもう」と自分自身にいつも話しかけ、周囲とは挨拶だけの交流にとどめるように心がけ始めると、心がぐっと解放されていきました。


最近、蛭子能収さんの『ひとりぼっちを笑うな』を読んで勇気がますますつきました。

小中学校を通して私達は「みんな一緒に。みんなと仲良く」と教育されてきましたが、実は違うのではないかと最近では思えるようになってきました。

「みんなちがって一緒じゃなくたって仲良くしなくてもいいから、それぞれ認め合う」ということの方が重要なのでは、と確信しています。


『みんな一緒にみんな仲良く』だからスマホやゲームが欲しくなるしラインもしなきゃいられなくなる。

そうではなく『みんなちがって一緒じゃなくても仲良くなくてもいいから認め合う』教育だと、スマホやゲームがなくてもラインをやらなくても茶話会に参加しなくても平穏な心のままでいられるのではないでしょうか。


放射能防御で生きていく事を選択した親として、なによりもまずそれを子供達に全身で伝えることに挑戦中です。

今日も皆様の冷蔵庫と食卓が安心と幸せで一杯になりますように。

同じ空の下、心から願っています。


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