かごしまんまだより
平成26年8月29日(金) かごしまんまだより【卵について】【虫食いについて】
この度はご注文いただき、ありがとうございます。商品は無事に届きましたでしょうか。
【卵について】
卵に関してお問い合わせがありました。
「殻が薄く、白身が水っぽくべちゃーっとしている」ということでした。これはかごしまんまの卵の生産者が解放鶏舎というブロイラー鶏舎よりも自然な状態で鶏を飼育しているからです。解放鶏舎は気温も湿度も自然なままなので、酷暑の鹿児島の夏場は、人間もそうであるように鶏も餌より水をよく飲んでしまいます。すると殻が薄くなり卵の中身も水分が多いものになってしまうのです。自然な状態で飼っているのでこのような現象が起こるのです。どうぞご安心してお召し上がりください。
【虫食いについて】
さて、先週の野菜セットには無農薬栽培で頑張っている元気なおばあちゃん、新馬場さんの葉物が入りました(火・水曜日は小松菜、金曜日はチンゲン菜)。ぐるめ畑さんのように虫一匹入らないような立派なメッシュ付ビニールハウスでの栽培ではなく、普通の畑での無農薬栽培なので鹿児島の夏場の葉物は本当に難しく、ほうれん草は暑さにやられ溶けが入って壊滅状態、小松菜・チンゲン菜も病気や溶けはなかったのですがひどい虫食い状態でした。お届けしたお客様のうち何人かの方からは「虫食いが酷い」とお叱りのメールを頂きました。たしかに今回の新馬場さんの野菜は、市場では誰も買い取ってはくれないと思います。スーパーや八百屋の店頭では本当の価値よりも見た目と価格重視だからです。でも安くて見た目がいい野菜は、手間暇をかけずにきれいな野菜にするために農薬がたくさん使われています。虫の全盛期である夏に、自然栽培で虫が食べない野菜はとても不自然です。ですから多くの農家さんは夏には暑さと虫に強いネバネバ系の野菜かゴロゴロ系の野菜しか作らなくなります。キャベツやホウレン草、小松菜などの葉物は暑さに溶けたり虫に食べられまくったりしてなかなかできません。それでもかごしまんまユーザーのために新馬場さんは夏の葉物野菜の無農薬栽培に挑戦してくださっています。すごい虫食いで、新馬場さんもとても申し訳なさそうでしたが、野菜自体は病気にもならず元気でとても美味しかったし、なによりこの暑さの中で頑張ってくださった新馬場さんの野菜を「虫食いが酷いから買い取りません」とは私はとても言いたくありませんでした。
ぐるめ畑さんやヘルシーリーフやフリフリリーフのように整った設備で無農薬・減農薬栽培ができる生産者さんもいれば、限られた農機しかない中で我々消費者の安全のために頑張っている新馬場さんのような農家さんもたくさんいます。安全なものが食べたいけど見た目が悪いのは買わない・食べないというのは、私はおかしいと思います。生産者さんが我々のために作ってくださっているのです。見た目が酷い、というだけで野菜の買い取りをしなかったらどうなってしまうのでしょう。生産者は安全な野菜を作るのをやめ、手間がかからず見た目がきれいな農薬漬けの野菜をつくるようになるでしょう。もしくは農業から人がどんどん離れていくことでしょう。それが今の日本です。だって生産者もまず所得を生み出さねば生きていけないのですから。
ですから、これからもかごしまんまの野菜セットにはたまに虫食いがたくさんある野菜が入ることがあります。
本当に安全な食を守り続けていくには、生産者も消費者もお互いの事をもっと想像し合い愛と思いやりを持つ、という関係が非常に重要です。生産者が消費者を家族のように思えば、農薬や添加物をたくさん含んだ野菜・食材をつくりません。消費者が生産者を家族のように思えば「きれいさ」を過剰に追求しません。そうして本当に安全でおいしい食材が消えずに続いていくのです。かごしまんまはその橋渡しをするためにかごしまんまだよりやツイッター等で情報発信し、生産者には放射能防御や減農薬・添加物・GM防御への理解を話していきます。
どうぞご理解ご協力をよろしくお願いします。
この夏は全国的に台風や豪雨が多かったせいで野菜が高騰しつつある模様です。
特に夏は南の野菜が不足します。もちろんレギュラー選手のキャベツやニンジンやホウレン草や大根は九州では一部の高冷地でごく少量しかできずなかなか手に入りません。
夏野菜は夏バテを軽減するミネラルがいっぱいです。好き嫌いせずに旬の野菜を頑張って召し上がってくださいネ。
株式会社かごしまんま
- 2014.12.08
- 05:43
- かごしまんまだより