かごしまんまだより

平成26年8月8日(金) かごしまんまだより【ぐるめ畑さんの硝酸態窒素削減への取り組みと企業姿勢】

先週の金曜日の台風は上陸こそしなかったものの、ものすごい暴風雨で運送会社の方がびしょ濡れになってお仕事していました。

しかも南国のせいか、バケツをひっくり返したような雨が突然風と共に襲いかかってきたり、そうかと思えば急にやんだりしてコロコロ変化する女心のような天気でした。

今回の台風の被害はなかったのですが、先の台風8号は、平岡農園さんのトウモロコシ畑をなぎ倒し、ぐるめ畑さんのナスやアスパラやホウレン草に大打撃を与えました。

せっかく育てた野菜が収穫できなくなる悲しみと痛手は、想像もつきません・・・・。

日に日に顔が真っ黒に焼けていく野菜生産者の方たちが一様に「自然相手だから仕方ないのよ!」と笑うたくましさに、ただただ敬服するばかりです。

さて先日、ツイートで工場見学の報告をしましたが、もうすぐ温泉水の販売を始まります。続けられる価格帯でおいしくて衛生的で水質管理もしっかりされている安心なお水です。

8月中の開始を考えております。

お盆明けには野菜セットをご注文の方にはおまけで温泉水おつけする計画もあります(ただし総重量が15kgを超える場合は、かえってお客様に送料ご負担のご迷惑をおかけしてしまうのでおつけできない場合がございます)。

今までお水へのリクエストをたくさんいただいてまいりました。やっと実現できそうです。楽しみにしていてください。

【ぐるめ畑さんの硝酸態窒素削減への取り組みと企業姿勢】

先日、ぐるめ畑シリーズの野菜を生産している企業の会長さんにお会いさせて頂きました。

農業部門を始めて以来、野菜に含まれる硝酸態窒素の削減にずっと取り組んできたご苦労を聞かせて頂きました。

化学肥料や有機肥料に含まれる窒素成分が土壌菌によって硝酸態窒素に変化されて初めて植物は窒素を吸収できます。

窒素は植物にとってとても大切な栄養素ですが、動物にとっては有害で、体内で血中鉄分と結合して血中酸素の欠乏を引き起こしたり、ニトロソアミン体に変化しがんの原因にもなったりします。

WHOも安全基準値を設け、欧州ではほうれん草に含まれる硝酸態窒素量が規制されていて基準値を超えると出荷できませんが、日本では基準値がありません。

日本では野菜の基準値はありませんが水に対しては厳しくなり、今年になって初めて水道法水質基準に関する省令等に亜硝酸態窒素が追加され、水質基準も改正されました。

これから注目されていくものだと思います。

そういう中での、ぐるめ畑さんの野菜の硝酸態窒素削減への取り組みはとても大変なものでした。

農協や国の補助に頼らず、「厳しいと言われる農業でも、安全でおいしい野菜を作りかつ採算をとれる事業にしていく」という強い信念のもと、手探りで硝酸態窒素と農薬の削減に何年も何年も試行錯誤を繰り返したとお聞きしました。

硝酸態窒素を測る検査機関も当初なかなか見つからず、自費で検査機械を買ったりもしたそうです。

また、気温の高い鹿児島では収穫後にどんどん野菜が傷んでいきます。

それを防止するために畑のすぐそばにプレハブ冷蔵庫を設置し、収穫後40分以内には必ず冷蔵庫に入れて予冷する、ということを徹底するようにしました。

ですからぐるめ畑シリーズの野菜は、傷みやすい根元や葉先がいつもシャキシャキして美しいのです。

新鮮でシャキシャキしていて野菜独特の苦みやエグミもなく化学肥料不使用、農薬も710割減らした鹿児島県の特別栽培農産物であり、かつ硝酸態窒素を大幅に削減したとても安全な野菜となって、ぐるめ畑シリーズの野菜は皆様の家庭に届くのでした。

会長さんのお話の中で、特に強く感銘したのは、「企業は嘘をついちゃいけない。一度嘘をついたら自分らに甘くなり、嘘を平気でつけるようになる。急に大きくならなくてもいい。誠実に、こつこつとただやっていけばいい」というお話。

私は、涙が出そうになるのをぐっと我慢して聞き入っていました。

(今日も暑苦しくてスミマセンッ!!)

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