かごしまんまだより
平成25年7月30日(火) かごしまんまだより(ブルーベリージャム秘話)
この度はご注文いただき、ありがとうございます。商品は無事に届きましたでしょうか。
先日、ブルーベリー農家の藤井さんと打ち合わせを致しました。
実はもう2週間以上前にある生産者の方から藤井さんを紹介していただいたのですが、「ブルーベリーは放射能が出やすいのでまず放射能検査をしてからお取引を始めたい。それには1kgの検体を用意しなければいけない」ということをお伝えしましたところ、なんと藤井さんは無償で1kgのブルーベリーをくださいました。それですぐにこどもみらい測定所に放射能検査に出して、安全なことが分かったのでやっと打ち合わせが実現しました。
藤井さんは農薬をほぼ使用せず、ブルーベリーを育てています。虫を駆除するのに、カマキリの卵を集めてきて孵化させ、ブルーベリーの木に放ちます。そしてもちろんブルーベリーはとっても甘くておいしい!!しかし放射能検査の結果待ちをしている間に、既に生食用ブルーベリーの旬は過ぎてしまいました。よって今年はジャムを商品化することになりました。
ジャムの原材料を聞いてみると、ブルーベリーと砂糖とレモンだけとのこと。でもレモン汁や砂糖は大手メーカーの一般的なものを使用するとのことでした。それを聞いて私は生意気にも「せっかく安全性を確認したブルーベリーなのだからレモン汁や砂糖にもこだわりましょうよ!」とつい口に出してしまいました。すると藤井さんは「あなたの好きな材料を持ってきてくれたらそれで作るよ。早速ブルーベリーを収穫して冷凍し下準備をして、次の雨の日に作るからね。晴れの日は畑仕事をするからジャムは作らない」と言ってくださいました。
明日、雨になるかもしれない。。。そこからが長い1日の始まりでした。
インターネットでレモンやレモン果汁を調べました。この時期、レモン自体は九州産をはじめ国産は皆無でした。有機レモン果汁はイタリアのシチリア産でした。国産では広島県産のレモン果汁がありました。
「食卓にあがった放射能(高木仁三郎著)」という本を読んでいたので、放射能が出やすい柑橘系のレモン果汁をイタリアやカリフォルニア産で使用するのは避けたいと思いました。なかなか納得のいくものが見つからず、途中で何度も「いったい私は何をやっているのだろう」という思いにくじけました。
スーパーや業務用卸売店・自然食品店などを廻り、やっと広島県産レモン果汁と種子島産粗糖で納得ができたとき、時計の針は午後8時を過ぎていました。たくさんの広島県産レモン果汁と種子島産粗糖を購入し、車で運転して自宅に帰る車の中で私は、途中すごく苦しかったけど、夜遅くなってしまったけど、でも、欲しいものを自分チョイスの材料で商品開発できるという日本一幸せなママであることにはっと気づいてわんわん泣いてしまいました。周囲のサポートがなければこんなことはできません。色々な思いで感情がいっぱいになりました。
次の日の朝、何事もなかったかのように涼しい顔して藤井さんに材料をお渡しました。藤井さんは「早いねえっ!!」とびっくりしていました。私はニヤリという顔をして首をすくめました。
それから鹿児島はすっかり晴れ。雨が全然降ってくれません。
かごしまんまの野菜は農薬や化学肥料を極力使用しないので、見た目も悪く市場のものより輸送に弱いです。もしかしたらお手元に届く際に虫が一緒に眠っているかもしれません。50km離れた桜島からの灰もかぶっています。すみませんが丁寧に洗って食べてください。減農薬栽培野菜は見た目が悪いですが、穴が開いていたり形が悪かったり少し割れが入っていたりしても食べられます。それでも低農薬、有機農業、季節のお野菜にこだわり続けます。それが体にやさしい自然の恵みだと考えています。どうぞご理解、ご賛同くださいますようお願い申し上げます。野菜にカビ・腐敗・凍結等ございましたら遠慮なくお申し出ください。
その他の商品も安全性とおいしさにこだわりぬいたものばかりです。一般の商品よりも不格好なものばかり。しかし全て添加物嫌いの私と避難ママみきちゃんが厳しい目と舌で選んだものばかりです。
ここなら安心して買い物ができる。スーパーに並ぶ食品よりもちょっと高くなるかもしれない、でもこれが本当の食品の味。そんなものをかごしまんまでは提供し続けていきたいと願います。
コメントはまだありません。